QRコード

職場は今、部品のはらいだし(出庫)で慌ただしくなっています。当社は、5年ほど前に3DのCADと個別受注型の部品管理システムを導入して、この両社は全社でなくてはならないITシステムとなっています。

 岩井俊兵「日本”式”経営の逆襲」(日本経済新聞)では、米国の経営学や経営手法のコンセプトの多くが日本の発祥であり、そうした我が国のもっている力をもう一度見直すことを研究者としての精緻ナ観察から解いています。

 その中の一例として、今では日常の支払などであたりまえに使用されている2次元バーコードの例があげられていました。トヨタのカンバン方式に対応するために、デンソーの技術者が限られたスペースを有効につかうために、2次元という発想をうみだした。私も業界にいるので、デンソーさんの規格であることは承知していましたが、今となっては工業の世界だけでなくこうした世界のサービスの標準ともいえる地位に躍進した技術が、実は現場の改善におけるイノベーションの発想にあったということには、驚きと共に勇気づけられる話でもあります。

 昨今注目を浴びている、プロジェクト管理の「スクラム」も、野中郁次郎、竹内弘高両先生の企業の同比並行的開発手法の観察から導き出されたコンセプトであるが、これを体系化したのも米国由来であることなどもあり、自分たちが潜在的におこなっている、日本古来のよさというものにもう一度目を向けていくことを学究的に説得した一冊でした。

 私は、(本書にはありませんが)QRコードの発想が、デンソーの技術者の方が休み時間の囲碁から発想されたという逸話に大変おもしろみを感じます。オムロンの自動改札のメカ機構も河に流れる木の葉の動きの観察から着想したとか、着想というものは、机にむかってうんうんうなってでてくるものではなく、生命体としての人間の自然な発想力というものが、よいものを生み出そうという意図とかさなったときに、水が湧き出すごとく生まれるものであり、こうした部分にはAIの技術は及ばないだろうと希望ももちます。

 そうした人間の自然なエネルギーが湧き出るような職場づくりをしていきたいものだと改めて感じています。

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