立ち会いを最高の舞台に

 私たちの仕事は、お客様に特注の自動化装置を提供することです。こうした企業は日本に約1000社ほどあるといわれていますが、以前は特定の企業様のアウトソース先という位置づけが強く、あまり世の中にしられた仕事ではなかったように思います。

 この業態について聞かれたときに、それぞれの工場や現場に向けた「注文住宅」のようなものと説明するときがあります。お客様の家族構成や使い勝手に合わせて作り込んでいく、といった様子が似ているように思えるからです。

 一方、その仕事の進め方は、お客様がなぜ自動化をしたいのか、その目的を理解し、そうした意図に合った装置を作り込んでいくという、住宅とまた違った、かなり試作的な要素を多分に含んでいます。私はこの仕事のプロセスがあたかも「舞台芸術」のように思えることがあります。

 舞台芸術では、当然役者が全面にたちますが、台本を書く人、音声や照明、大道具や小道具、演出、その他さまざまな役割に分かれています。そして何ヶ月かのプロセスを重ねた後、その日その場所に来て頂いたお客さま(観客)に、新たな台本にもとづく自分たちのオリジナルなパフォーマンスを見せることになります。

 私たちの仕事も、機械の性能やスピード、正確さといったものを構想の段階で想定はしていますが、装置の「でき」は設計能力だけではなく、部品製作の精度や、手業による微細な組立調整(ツーリングという)、そして動作を司るソフトウェア製作といった総合的な力が日々積み重なるようにして、その性能を近づけていくようになっています。こうした試作的な要素のため、予期せぬトラブルやおもいもよらず性能がでないことや、作り直しといったこともしばしば発生します。

 こうしたトライアンドエラーをくりかえしながら、お客さまに装置の動作をみていただく当日は、本当に期待した性能がでるだろうか、また機械の外観や操作性、安全性、メンテナンス性といった使い勝手に対してどんな意見をいただくだろうか、そうした緊張した気持ちをもちながらその日を迎えることがあります。私にはこれが、舞台稽古を積み重ねて行った、まさに初演日を迎える感覚にちかいのではないかと常日頃感じているのです。

そして、ときには思うような性能がでないこともありますが、期待した性能にお客様に満足をしていただいている様子がうかがえるとき、担当者を舞台の袖で見守るがごとく、そのパフォーマンスをたたえます。私たちの仕事の醍醐味はまさにこの瞬間にあるように思います。

 こうしたお客さまに装置をみて頂く日を「立ち会い」とよびますが、私自身はこの立ち会いを最高の舞台になるようにしていきたいと常日頃思っています。そして皆が例え役割はちがっても、この日のこの瞬間の一点に思いを定めて、智惠と技能をだしつづけられるような、そうした「演出家」になれるように、日々精進していきたいと思っています。

トヨタ方式できいたのは、先輩から後輩の順に

一方で全体感をなくす。

そば屋の厨房には組織はない、一人でやれる仕事。

一人でやれない大きな仕事を

のなかで、アドリブもあるでしょう。

私たちの仕事は、つどつどお客さんの希望に合わせた装置を装置の立ち会い時にお客さんに機械のできをみてもらう。

細やかな作り方、動作の安定性。特に当社の装置は、

常に試作的な要素があるので、お客さまに立ち会いでみてもらうときに合わせて、

それぞれの部門が力を結集していく必要がある。

 舞台であれば、

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