ワクチン接種
今日ワクチンの3回目を受けました。結局今日までファイザー、モデルナという海外製が中心で、我が国によるワクチンでない、ということへの残念さを語っている方もしばしばおられます。それでも当初ワクチンは数年たっても有効なものが創れない可能性も指摘されていたことを考えると、わずか1年足らずで、相当の効果のあるワクチンの開発は時代を大きく変えたともいれるでしょう。
ファイザーのワクチンも、もともとドイツのトルコ系移民のCEOの創ったベンチャー企業、バイオンテック社の技術に基づくものであること、またCEOがレバノン系米国移民であるモデルナ社も今回のワクチンがベンチャーとしてはじめての薬事認可というような話もあり、決して大きな既存企業がこうした道を切り開いたというわけではないわけです。
そして、そもそものm-RNAを使用した創薬の研究を永年行ってきたのも、ハンガリーから米国ヘの移民である、カタリン・カリコ氏でした。彼女のインタビューはyoutube等にもありますが、多くの研究者がその炎症反応により諦めていたm-RNAの応用、またDNAの研究が隆盛を極める中でも安定性の薄いm-RNAこそ、自然治癒力を持つ人間の治療に役に立つものであるという信念を貫きました。そして、さまざまな冷笑や困難のなか、最終的に実用化にいたらせたその執念には敬服しかありません。
彼女のインタビューの発言で印象的だったのは、研究の途上では「一人の人を助けられれば」という謙虚な貢献への切望がその根底にあったということです。ファイザーの資金力というものはあるかもしれませんが、こうしたイノベーションは、規模の大小や環境のよしあしという物を越え、周囲に振り回されず、自らの頭で考えていくという姿勢が成果につながっているように思えます。
わたしたちも小さな会社ではありますが、こうして世の中の一人でも役に立てるようにという思いをベースに日々の仕事を行っていきたいものだと感じています。
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